連続展開可能な冊子

私たちが普段手掛けている、いわゆるプロダクトデザインとは少し趣向が違いますが、販促モノを取り扱われているクライアント様への仕事でした。
動画で見なければ何が何だかわからないと思いますが、中央から開くと次々と新しいページが現れます。
販促に使えるアイデアとして提案しました。

構造的には巻物を平らに潰して、開いた先から反対側の心材に巻いていくと言ったところです。

思いつきをアイデアにしたものですが、残念ながらパテントの取得に至りませんでした。
特許庁から昭和13年に「回転表(原本は旧漢字)」というアイデアが出されているとの理由で拒絶されてしまったのです。

戦前に出されたものすでに公知であり、権利は消滅しているので作る事そのものに問題はないのですが結果は残念なものとなりました。

もしかしたら、業界の人にはメジャーなアイデアだったのでしょうか?

私たちは数多くのパテント(特許・実用新案・意匠)を取得してきていますが産みの苦労を知っているだけに、他者の権利侵害は可能な限り避けたいと思っています。
そして、判断の難しいところは特許事務所に依頼し、期間的にも権利の有効期間(特許20年、実用新案10年)を調査することになりますがそれでも「絶対」と言う言葉は引き出すことはできません。

ホントに難しいところです。

それにしても特許庁の中の人、仕事とはいえ半世紀以上前の資料を見つけてくるのはやはり凄いと感じます。