クレームそのものが特長コピー?

ペーパータオルをホールドする部分です。

ブラブラさせる事で、ペーパータオルを片手で引き出せ片手で切れます。
今は多くのメーカーに採用されていますが、コレ、元々意図したものではありませんでした。

 当時は今のようにボックス型のキッチンペーパーは売られておらず、ロール型が主流で他社のホルダーは基本的に①図のような保持方法だったため、ミシン目で切るには両手を使う必要がありました。

ラップなどを乗せている方の左の写真が、最初に製品化した方なのですが、アームをブラブラさせたのは少なめの材料で伸縮と強度を両立させて、ついでにパッケージも薄くできる。などが主たる理由で、片手で切る事などは意識してませんでした。

ところが、製品化した後で購入されたお客様からクレームが入ったのです。

「ペーパータオルが引き出せません!切れちゃいます。設計不良ではないのか?」

話を詳しく伺うと、ペーパーを引くとき下方向に引いているとの事。

お客様には「水平方向に引けば大丈夫です。」とお答えしましたが、まさかそんなクレームが入るとは思ってもいませんでした。

で、「切れてしまうなら、それを特長として打ち出せるんじゃないか?」

と、当初意図して無かった事をパッケージのリニューアル時に、「キッチンペーパーが片手で切れる!」と特長コピーとして打ち出し、あたかも最初から目論んでいたかごとく(笑)背面には②、③のような説明を加えました。

ウソのようなホントの話です。